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Q、ピーリング石鹸は固形のものが多いように思えますが、洗顔フォームに配合しにくい理由があるのでしょうか?
A、 → ピーリング石鹸は主にグリコール酸などのαヒドロキシ酸を配合しているものが多いと思います。 正直なところ、固形石鹸である理由はなく、メーカー判断で固形のものが多いのだと思います。 以前化粧品工場の担当者と同様のことで話をした際に上がった見解としては
・固形石鹸の方が泡立ちが細かいので肌に密着してピーリング効果が高まる可能性がある ・ピーリング成分は肌に浸透しすぎると刺激になるので、しっかりと泡立てて経費吸収を抑えるためにも固形の方が良いのかも
ピーリング石鹸はグリコール酸の配合率が上がるほど、処方が難しくなります。 メーカーによって配合したい成分種類や濃度が違うので、一概には言えませんが、処方の過程 で希望に合わせると「固形」という選択肢になる場合もあるのだと思います。
Q、アミノ酸について。食品ではアミノ酸スコアと言ってバランスよく摂取しないと吸収できませんが、化粧品の場合1つの成分のみでも機能するもなのでしょうか?
A、 → 化粧品の場合は一つの成分でも機能します。 食品と比べたら必要量はごくごく少量ですし、肌への働きも食事に比べたら小さいものです。 なので1つの成分でもしっかりと機能します。
Q、FGF・EGFは医薬部外品でしょうか?一般化粧品の角層までだと、基底層や線維芽細胞まで 届くことを前提としていないと考えます。医薬部外品申請をしていないだけなのでしょうか。
A、 → FGF・ EGFは一般の化粧品成分です。 仰る通り一般化粧品だと角層以下の浸透はされないとされています。 なぜ医薬部外品申請をしていないかというと これは各原料メーカーの理由なのではっきりとしたことは分かりません。
原料というのは原料メーカーがそれぞれ申請を出すものなので、成長因子系の原料でも数社あります。 医薬部外品申請するにも費用がかかるので、この元を取れるほどの価値がないなら申請しない、ということもあります。
また部外品申請しない理由は以下のようなこともあります。
・動物由来の原料だと申請が通りにくい ・原料が希少で安定供給できる保証がないと申請が通りにくい ・申請許可までに1〜2年ほどかかるので販売までに間に合わない ・肌への効果についてデータはあるが、原料の安全性、安定性などの理由から許可がおりない。 (ハイドロキノンはこの理由から効果はあっても部外品として許可がおりていません。)
こういった様々な事柄の何かが理由となって医薬部外品登録されていないのだと思います。 ただもしかすると、こうしている間にも申請しているメーカーがあって、近々もしくは1年後とかに部 外品登録の成長因子系成分が出てくるかも知れません。
Q、これから講座を行なっていった時、例えばあなたの肌にはこう言う成分の入ったものがオススメです…などのアドバイスを行うと思うのですが、その場合商品名やブランド名などはお伝えすべ きではないでしょうか?
A、 → そうですね、ブランド名をお伝えした方がお客様は分かりやすいと思います。
Q、私がオススメした中で何らかの肌トラブルが起きた場合の対処法としては、どういった説明をすればよいでしょうか?
実際に使用してみないとわからないところもあるので、オススメする事に躊躇してしまいますが、 まずはパッチテストをオススメするのがよいでしょうか? 漠然とした内容で申し訳ありませんが、アドレス宜しくお願いいたします。
A、 → 確かにお勧めした化粧品でのトラブルは責任が負えないので、この旨はうまく伝える必要がありますよね。
例えば ・今回ご紹介した化粧品は一つの目安で、肌質によっては刺激を感じることもあるかもしれません。 ご不安な方はパッチテストなどを行ってくださいね。
というようにお伝えをしていれば化粧品のご紹介は「参考」と受け止めていただけると思います。
Q、一般化粧品の成分表示ですが、1%より多い成分は配合量多い順、1%以下は順不同がルールかと思います。 そこで質問です。 基剤が一番最初はルールですか?基剤は必ず1%より多くなるものなのでしょうか?
A、 → はい、基材が一番最初はルールです。 基材はよほどのこと無い限り、1%以上の配合です。
Q、香料などは最後に記されていることが多いけれど、ルールではないの認識あっていますか?
A、→ そうですね。香料は末尾のルールはありません。 末尾記載のルールがあるのは着色剤だけです。
Q、全成分表示は化粧品の箱か、容器に記載されていればオッケーなのでしょうか? ホームページなどには必要ないんでしょうか?
A、→基本的にはお客様が購入時に一番最初に目に入るものに記載することになっています。 箱があるなら箱に全成分記載。箱なしでしたら容器に記載となります。 ホームページに記載の義務は無いですが、メーカーの良識として記載していることが多いです。
Q、医薬部外品については、法律上のルールは全成分表示の義務はないけど、その場合旧表示指定成分を記載。 だけど化粧品業界団体の自主ルールとして全成分表示、先頭に有効成分、続いてその他成分(順番自由)で記載がルールであってますか?
A、→ はい、合っています。
Q、肌にとって寒暖差よくないし、冷やすと肌の機能が落ちると思っているのですが、それは認識として合っていますか?それは何故でしょうか?
A、→ 確かに寒暖差による乾燥が肌トラブルの原因になることもあります。 また寒暖差によって肌のバリア機能が低下するというデータもあるので、寒暖差についてはスキ ンケアなどで対処することをお勧めします。
しかし肌を冷やすと機能が落ちる、という点についてはこのようなエビデンスを見たことがないの で、個人的には冷やすことで肌機能が落ちるという指導はしたことがありません。
Q、メイク前に冷えたスプーンや氷を使ったり、スキンケア品を冷蔵庫で冷やしておいたものを使うと崩れにくくなったりするから良い、とメイク関係の方から聞きました。 その辺りと肌の関わりについて、先生の見解を教えて頂きたいです(メイクの分野になるかと思い ますが、お肌については先生が一番詳しいかと思い…)。
A、→ 正直その方がどういった考えで冷蔵庫で冷やした化粧品だと化粧崩れがしにくいといったのか・・・ ちょっと分かりませんが(多分に冷えた化粧品だと毛穴が引き締まって崩れにくくなるという 発想だと思いますが)
化粧品の品質を保つためには、要冷蔵の化粧品でない限りは常温保存を推奨します。
化粧品は湿気に弱いので、冷蔵保存で容器に水滴がつくと腐食等の原因になります。 また冷蔵庫にしまい忘れて、常温と冷蔵を繰り返すことも化粧品の劣化につながります。
冷たい化粧品で毛穴を引き締める、という考え方はよく聞きますが、正直なところこれは一般論で特にエビデンスがないので私は信用しておりません。
Q、クリニックも自社ブランドのようなのを出してるところがありますが、これも一般の人が、診察 受けず買えるなら一般化粧品と同じですよね?
A、→ はい、医薬部外品申請などしていなければ一般化粧品と同じです。 クリニック販売品やドクターズコスメとしての付加価値をつけているという意外は一般化粧品と変わりがありません。
Q、クレンジングに植物油(オリーブオイルやスイートアーモンドオイルなど)を使っています。 ちなみに天然成分100%です!正しいクレンジングができてるのでしょうか?
A→ 天然100%のオイルをクレンジングとして使用されているとのことですが、今回のクレンジングの講座でもお伝えしていますが、メイク自体はオイルのみでも馴染みます。
ただお湯でさっぱりと洗い上げることを目指す場合には、界面活性剤の配合がないと難しいのです。
またメイクと馴染んだ油分が、洗い流しきれずに肌に残ってしまうと、ニキビ等の原因になる場合もあります。
普段使用されていて「肌の調子がいい!」ということであれば問題ないとは思いますが、
正しいケアのアドバイスとしてはできればクレンジングとメイクが馴染んだ油性成分は、一度しっかりと洗い流して、保湿ケアの際に天然100%の綺麗な状態の油分を塗布されるのが最良かと思います。
Q、オールインワン化粧品の効果はどうですか?自分の感覚としたら訴求成分が単品よりも少ない配合な気がしますがどうなんでしょうか?
A、→ オールインワン化粧品と言っても製品によって成分の種類や配合率は様々なので一言ではなかなか表現が難しいのですが・・・
一般的な美容液と比較すればやはり成分の配合率は少ない可能性が高いです。
例えばオールインワンジェルになると成分のほとんどが増粘剤です。 訴求成分自体は非常に少なくなります。
またオールインワン化粧品の定義は基本的にありません。
メーカーが「コレはオールインワン化粧品です」といえばオールインワン製品として販売されます。
ですから 「色々な種類の成分が入っているからオールインワン」 「多機能だからオールインワン」
というオールインワンの意味合いはメーカーによって様々ということです。
できれば全成分や訴求成分の違いなどで判断した方が、オールインワン化粧品と美容液や化粧水の違いもはっきりと比較できると思います。
Q、ビタミンCは口から摂取するのと、 塗布するのとどちらが効果的ですか?
A、→ 肌に対して部分的な美白を求めなら 肌にダイレクトに塗布した方が効果的です。
ビタミンCはそもそもマルチな働きがありますが 肌に対する働きは
ターンオーバー促進と メラニン色素還元作用
が大きくなります。
ですから部分的に気になるシミがある場合は 高濃度ビタミンCの化粧品を使用するのがおすすめです。
また以下の場合には化粧品とサプリメントの併用がおすすめです。
・肌全体のくすみを改善したい ・体の疲れを取りたい ・高濃度ではないビタミンC化粧品を使用したい
ビタミンCは飲用することで疲労回復の作用が大きく働きます。
疲れが取れることで肌のくすみ解消につながるし 肌のターンオーバー促進にも繋がります。
正直なところ、年齢を重ねるほどに
毎日欠かさず摂取したいビタミンですね。 (ちなみに私はここ5年はほぼ毎日アルコルビン酸パウダーを摂取しています)
ビタミンCは汗や尿で排泄されるので摂取する時にはこまめに取り入れましょう。
Q、化粧品の場合、美容成分の浸透は角層までとされています。
ということは、コラーゲンやエラスチンを化粧品で浸透させても意味がないですよね?
真皮層にある成分が表面にあっても意味がないと思いますがどうなのでしょうか?
A、→ 結論から言うとコラーゲンやエラスチンも 角層までの浸透でしっかりと機能してくれます。
もちろん一般化粧品の使用でもちゃんと意味を成しています。
おっしゃる通りコラーゲンやエラスチンは元々真皮層にある成分です。
要は肌の土台となる成分。
角層が存在する表皮よりも下の真皮層に存在して 肌のハリと弾力を担う成分です。
だからコラーゲンやエラスチンを補うなら 真皮層に届かないと意味がない!!
そう思う気持ちは良く分かります。
これらの美容成分を真皮層に届けるためには
医薬部外品の化粧品を使用したり (医薬部外品でも真皮層に届かないものもあります)
美容機器の使用がおすすめです。
ただ一般化粧品の場合は肌表面に留まったり、角層に浸透するまでとなります。
角層を保湿することってとっても重要なんです!
コラーゲンやエラスチンは保湿成分としても代表的な成分。
肌の水分を保持するために重要な役割をします。
もちろん、ハリや弾力という意味では真皮層に届いた方が機能します。
でも肌表面で保湿機能をしっかりと担って、肌の潤いやハリをサポートしてくれると言う一面もあるのです。
Q、化粧品には界面活性剤や訴求成分、防腐剤などが配合されていますが、だいたどのくらいの割合で配合されていますか?
数値として教えて欲しい方も多いと思うのですがどのように説明すれば良いですか?
A、→ 化粧品の成分配合率は基本的に開示されていません。
一般的に訴求成分(コラーゲンやプラセンタなど化粧品の特徴となる成分)は
製品によって配合率を表明している場合もありますよね。
でもその他の界面活性剤や防腐剤、香料など 化粧品のベースとなる成分の配合率は
企業秘密としている場合が多いです。
なぜならベース成分の配合率まで開示すると、コピー商品が軽々作れてしまうから。
化粧品メーカーは様々な試験や協議を経て、納得のいくテクスチャーや配合率を決めています。
そして広告費をかけて販売するわけです。
こんなにも手をかけて作ったレシピを軽々とコピーされたら 辛いですよね・・・
こう言った理由からメーカーは基本的にベース成分の配合率は開示していません。
自分が使う化粧品について100%理解しておきたい、と言う気持ちもあると思いますが
正直に言うと、化粧品は配合率が全てではありません。
配合率が少なくても原料自体の濃度が高い場合もあるし、逆も然りです。
なので配合率が多い、少ないだけで、化粧品の全てを判断することは難しいんですよね。
そして何よりも化粧品のレシピはメーカー渾身の作です。
簡単に公にできない理由も知っておくと、お客様からの難しい質問にも簡単に対処できますね。
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Q、ピーリング石鹸は固形のものが多いように思えますが、洗顔フォームに配合しにくい理由があるのでしょうか?
A、
→ ピーリング石鹸は主にグリコール酸などのαヒドロキシ酸を配合しているものが多いと思います。 正直なところ、固形石鹸である理由はなく、メーカー判断で固形のものが多いのだと思います。 以前化粧品工場の担当者と同様のことで話をした際に上がった見解としては
・固形石鹸の方が泡立ちが細かいので肌に密着してピーリング効果が高まる可能性がある
・ピーリング成分は肌に浸透しすぎると刺激になるので、しっかりと泡立てて経費吸収を抑えるためにも固形の方が良いのかも
ピーリング石鹸はグリコール酸の配合率が上がるほど、処方が難しくなります。 メーカーによって配合したい成分種類や濃度が違うので、一概には言えませんが、処方の過程 で希望に合わせると「固形」という選択肢になる場合もあるのだと思います。
Q、アミノ酸について。食品ではアミノ酸スコアと言ってバランスよく摂取しないと吸収できませんが、化粧品の場合1つの成分のみでも機能するもなのでしょうか?
A、
→
化粧品の場合は一つの成分でも機能します。 食品と比べたら必要量はごくごく少量ですし、肌への働きも食事に比べたら小さいものです。 なので1つの成分でもしっかりと機能します。
Q、FGF・EGFは医薬部外品でしょうか?一般化粧品の角層までだと、基底層や線維芽細胞まで 届くことを前提としていないと考えます。医薬部外品申請をしていないだけなのでしょうか。
A、
→
FGF・ EGFは一般の化粧品成分です。
仰る通り一般化粧品だと角層以下の浸透はされないとされています。
なぜ医薬部外品申請をしていないかというと これは各原料メーカーの理由なのではっきりとしたことは分かりません。
原料というのは原料メーカーがそれぞれ申請を出すものなので、成長因子系の原料でも数社あります。
医薬部外品申請するにも費用がかかるので、この元を取れるほどの価値がないなら申請しない、ということもあります。
また部外品申請しない理由は以下のようなこともあります。
・動物由来の原料だと申請が通りにくい
・原料が希少で安定供給できる保証がないと申請が通りにくい
・申請許可までに1〜2年ほどかかるので販売までに間に合わない
・肌への効果についてデータはあるが、原料の安全性、安定性などの理由から許可がおりない。 (ハイドロキノンはこの理由から効果はあっても部外品として許可がおりていません。)
こういった様々な事柄の何かが理由となって医薬部外品登録されていないのだと思います。
ただもしかすると、こうしている間にも申請しているメーカーがあって、近々もしくは1年後とかに部 外品登録の成長因子系成分が出てくるかも知れません。
Q、これから講座を行なっていった時、例えばあなたの肌にはこう言う成分の入ったものがオススメです…などのアドバイスを行うと思うのですが、その場合商品名やブランド名などはお伝えすべ きではないでしょうか?
A、
→
そうですね、ブランド名をお伝えした方がお客様は分かりやすいと思います。
Q、私がオススメした中で何らかの肌トラブルが起きた場合の対処法としては、どういった説明をすればよいでしょうか?
実際に使用してみないとわからないところもあるので、オススメする事に躊躇してしまいますが、 まずはパッチテストをオススメするのがよいでしょうか? 漠然とした内容で申し訳ありませんが、アドレス宜しくお願いいたします。
A、
→
確かにお勧めした化粧品でのトラブルは責任が負えないので、この旨はうまく伝える必要がありますよね。
例えば ・今回ご紹介した化粧品は一つの目安で、肌質によっては刺激を感じることもあるかもしれません。
ご不安な方はパッチテストなどを行ってくださいね。
というようにお伝えをしていれば化粧品のご紹介は「参考」と受け止めていただけると思います。
Q、一般化粧品の成分表示ですが、1%より多い成分は配合量多い順、1%以下は順不同がルールかと思います。
そこで質問です。 基剤が一番最初はルールですか?基剤は必ず1%より多くなるものなのでしょうか?
A、
→
はい、基材が一番最初はルールです。 基材はよほどのこと無い限り、1%以上の配合です。
Q、香料などは最後に記されていることが多いけれど、ルールではないの認識あっていますか?
A、→
そうですね。香料は末尾のルールはありません。 末尾記載のルールがあるのは着色剤だけです。
Q、全成分表示は化粧品の箱か、容器に記載されていればオッケーなのでしょうか? ホームページなどには必要ないんでしょうか?
A、→基本的にはお客様が購入時に一番最初に目に入るものに記載することになっています。
箱があるなら箱に全成分記載。箱なしでしたら容器に記載となります。
ホームページに記載の義務は無いですが、メーカーの良識として記載していることが多いです。
Q、医薬部外品については、法律上のルールは全成分表示の義務はないけど、その場合旧表示指定成分を記載。
だけど化粧品業界団体の自主ルールとして全成分表示、先頭に有効成分、続いてその他成分(順番自由)で記載がルールであってますか?
A、→
はい、合っています。
Q、肌にとって寒暖差よくないし、冷やすと肌の機能が落ちると思っているのですが、それは認識として合っていますか?それは何故でしょうか?
A、→
確かに寒暖差による乾燥が肌トラブルの原因になることもあります。
また寒暖差によって肌のバリア機能が低下するというデータもあるので、寒暖差についてはスキ ンケアなどで対処することをお勧めします。
しかし肌を冷やすと機能が落ちる、という点についてはこのようなエビデンスを見たことがないの で、個人的には冷やすことで肌機能が落ちるという指導はしたことがありません。
Q、メイク前に冷えたスプーンや氷を使ったり、スキンケア品を冷蔵庫で冷やしておいたものを使うと崩れにくくなったりするから良い、とメイク関係の方から聞きました。
その辺りと肌の関わりについて、先生の見解を教えて頂きたいです(メイクの分野になるかと思い ますが、お肌については先生が一番詳しいかと思い…)。
A、→
正直その方がどういった考えで冷蔵庫で冷やした化粧品だと化粧崩れがしにくいといったのか・・・
ちょっと分かりませんが(多分に冷えた化粧品だと毛穴が引き締まって崩れにくくなるという 発想だと思いますが)
化粧品の品質を保つためには、要冷蔵の化粧品でない限りは常温保存を推奨します。
化粧品は湿気に弱いので、冷蔵保存で容器に水滴がつくと腐食等の原因になります。
また冷蔵庫にしまい忘れて、常温と冷蔵を繰り返すことも化粧品の劣化につながります。
冷たい化粧品で毛穴を引き締める、という考え方はよく聞きますが、正直なところこれは一般論で特にエビデンスがないので私は信用しておりません。
Q、クリニックも自社ブランドのようなのを出してるところがありますが、これも一般の人が、診察 受けず買えるなら一般化粧品と同じですよね?
A、→
はい、医薬部外品申請などしていなければ一般化粧品と同じです。
クリニック販売品やドクターズコスメとしての付加価値をつけているという意外は一般化粧品と変わりがありません。
Q、クレンジングに植物油(オリーブオイルやスイートアーモンドオイルなど)を使っています。
ちなみに天然成分100%です!正しいクレンジングができてるのでしょうか?
A→
天然100%のオイルをクレンジングとして使用されているとのことですが、今回のクレンジングの講座でもお伝えしていますが、メイク自体はオイルのみでも馴染みます。
ただお湯でさっぱりと洗い上げることを目指す場合には、界面活性剤の配合がないと難しいのです。
またメイクと馴染んだ油分が、洗い流しきれずに肌に残ってしまうと、ニキビ等の原因になる場合もあります。
普段使用されていて「肌の調子がいい!」ということであれば問題ないとは思いますが、
正しいケアのアドバイスとしてはできればクレンジングとメイクが馴染んだ油性成分は、一度しっかりと洗い流して、保湿ケアの際に天然100%の綺麗な状態の油分を塗布されるのが最良かと思います。
Q、オールインワン化粧品の効果はどうですか?自分の感覚としたら訴求成分が単品よりも少ない配合な気がしますがどうなんでしょうか?
A、→
オールインワン化粧品と言っても製品によって成分の種類や配合率は様々なので一言ではなかなか表現が難しいのですが・・・
一般的な美容液と比較すればやはり成分の配合率は少ない可能性が高いです。
例えばオールインワンジェルになると成分のほとんどが増粘剤です。
訴求成分自体は非常に少なくなります。
またオールインワン化粧品の定義は基本的にありません。
メーカーが「コレはオールインワン化粧品です」といえばオールインワン製品として販売されます。
ですから
「色々な種類の成分が入っているからオールインワン」
「多機能だからオールインワン」
というオールインワンの意味合いはメーカーによって様々ということです。
できれば全成分や訴求成分の違いなどで判断した方が、オールインワン化粧品と美容液や化粧水の違いもはっきりと比較できると思います。
Q、ビタミンCは口から摂取するのと、
塗布するのとどちらが効果的ですか?
A、→
肌に対して部分的な美白を求めなら
肌にダイレクトに塗布した方が効果的です。
ビタミンCはそもそもマルチな働きがありますが
肌に対する働きは
ターンオーバー促進と
メラニン色素還元作用
が大きくなります。
ですから部分的に気になるシミがある場合は
高濃度ビタミンCの化粧品を使用するのがおすすめです。
また以下の場合には化粧品とサプリメントの併用がおすすめです。
・肌全体のくすみを改善したい
・体の疲れを取りたい
・高濃度ではないビタミンC化粧品を使用したい
ビタミンCは飲用することで疲労回復の作用が大きく働きます。
疲れが取れることで肌のくすみ解消につながるし
肌のターンオーバー促進にも繋がります。
正直なところ、年齢を重ねるほどに
毎日欠かさず摂取したいビタミンですね。
(ちなみに私はここ5年はほぼ毎日アルコルビン酸パウダーを摂取しています)
ビタミンCは汗や尿で排泄されるので摂取する時にはこまめに取り入れましょう。
Q、化粧品の場合、美容成分の浸透は角層までとされています。
ということは、コラーゲンやエラスチンを化粧品で浸透させても意味がないですよね?
真皮層にある成分が表面にあっても意味がないと思いますがどうなのでしょうか?
A、→
結論から言うとコラーゲンやエラスチンも
角層までの浸透でしっかりと機能してくれます。
もちろん一般化粧品の使用でもちゃんと意味を成しています。
おっしゃる通りコラーゲンやエラスチンは元々真皮層にある成分です。
要は肌の土台となる成分。
角層が存在する表皮よりも下の真皮層に存在して
肌のハリと弾力を担う成分です。
だからコラーゲンやエラスチンを補うなら
真皮層に届かないと意味がない!!
そう思う気持ちは良く分かります。
これらの美容成分を真皮層に届けるためには
医薬部外品の化粧品を使用したり
(医薬部外品でも真皮層に届かないものもあります)
美容機器の使用がおすすめです。
ただ一般化粧品の場合は肌表面に留まったり、角層に浸透するまでとなります。
角層を保湿することってとっても重要なんです!
コラーゲンやエラスチンは保湿成分としても代表的な成分。
肌の水分を保持するために重要な役割をします。
もちろん、ハリや弾力という意味では真皮層に届いた方が機能します。
でも肌表面で保湿機能をしっかりと担って、肌の潤いやハリをサポートしてくれると言う一面もあるのです。
Q、化粧品には界面活性剤や訴求成分、防腐剤などが配合されていますが、だいたどのくらいの割合で配合されていますか?
数値として教えて欲しい方も多いと思うのですがどのように説明すれば良いですか?
A、→
化粧品の成分配合率は基本的に開示されていません。
一般的に訴求成分(コラーゲンやプラセンタなど化粧品の特徴となる成分)は
製品によって配合率を表明している場合もありますよね。
でもその他の界面活性剤や防腐剤、香料など
化粧品のベースとなる成分の配合率は
企業秘密としている場合が多いです。
なぜならベース成分の配合率まで開示すると、コピー商品が軽々作れてしまうから。
化粧品メーカーは様々な試験や協議を経て、納得のいくテクスチャーや配合率を決めています。
そして広告費をかけて販売するわけです。
こんなにも手をかけて作ったレシピを軽々とコピーされたら
辛いですよね・・・
こう言った理由からメーカーは基本的にベース成分の配合率は開示していません。
自分が使う化粧品について100%理解しておきたい、と言う気持ちもあると思いますが
正直に言うと、化粧品は配合率が全てではありません。
配合率が少なくても原料自体の濃度が高い場合もあるし、逆も然りです。
なので配合率が多い、少ないだけで、化粧品の全てを判断することは難しいんですよね。
そして何よりも化粧品のレシピはメーカー渾身の作です。
簡単に公にできない理由も知っておくと、お客様からの難しい質問にも簡単に対処できますね。